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MoNoGaTaRi #14「スパイの国」

「変装を解いたときのあいつの顔、見せてやりたかったぜ!」
得意満面で語るのがこの物語の主人公。
口も達者だが腕もいい「スパイ」のプロフェッショナルだ。

「スパイ」の基本は誰かに成り代わること、あるいはもっと象徴的な役職や職業を擬態すること。
それは「記憶と視覚」の動物だからこそ生じる誤認につけこむやりかた。
だからこれは人間にしか通用しないことを肝に銘じておかねばならない。


常套手段として、まず主人公はターゲットのいる町に潜入する。
そこである一定の役割を演じながらターゲットに接近するのだ。
そして「情報」を手に入れ次第、ネタばらし!
驚かすことで得るのはスパイの国での名誉であり地位だ。

なぜばらすのかって?

我々の国ではスパイ行為が悪いことだとは思われていない。
むしろスパイ行為をした人物が誰なのかという証明を相手の国から得ることによって名誉の配分をするならば、事が済んだらバラす方が効率的なのだ。

怪しまれずに情報を手に入れられるほど、
ターゲットは大きな驚きを見せてくれる。

手の込んだ調査と準備に対する
せめてもの報酬さ。


ところで本題だが、君に頼みたいことというのはこの主人公を騙すことなんだ。
その「情報」を主人公に信じさせること、そして本国にそれを持ち帰らせてもらいたいんだ。
一市民である君に頼みたくはないのだけれど、どうしても彼の警戒が厳重でね。
我々にできる限りのお膳立てはするつもりだ。

そうだな、君への報酬はどうしようか。
飴がいいかい? それともハンバーグにしようか。

もちろん、主人公の驚きは君のものだよ!

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