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MoNoGaTaRi #5「嘲笑を渡る者」

嘲笑には周波数がある。そこに隙があることを伝える脳波の周波数だ。

私達は特定の周波数の脳へ浸入し、その人物の一部に棲みつく。
一種の暗示が意思を持ったものと考えてもらってかまわない。

そうだな、仮に「旅行者」とでも呼んでもらおう。

私達「旅行者」が敵対する相手、それがこの物語の主人公だ。

主人公には私達が見える。


主人公は弁護士というやつで(忙しい身分で)、
私達を目の敵にしている(ご苦労なことだ)。
というのも、旅行者達が繁栄するためにわざと嘲笑を起こす行動(前に旅行者Bの演技を見たが、むしろ失笑ものだった)をすると、皆がそちらに注目し(私達のねらい通り)、本当の問題から目が逸れるかららしい(ちょっと待てそこは私達のせいではないぞ)。

私達も生きるためだからしかたないじゃないか。
主人公も何度か説得しようとしてきたが、こればかりは譲れないんだ。
幸い、主人公にも私達を直接抑えることはできないようだし。
この生き方は当分変わらないだろうさ。

最近気付いたが、私達が最大の効果を狙うならば政治家を利用すればいい。

面白いように群がってくることうけあいだ。
さて、今日も仕事だ。

ジャマはしないでくれよ。

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